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精神科の薬ってどんなもの?(総論)

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目次

精神科の薬についての解説(総論)

 学校の先生や、心理士さんなどが結構みてくれていますが、「精神科の薬って怖いんじゃないか」「どういうものだと説明したらいいかわからない」という話を聞くので、ぜひみなさんに「薬とはどんなものか」「何を心がけていくべきか」についてお伝えできたらな、と思っています!

 今後、シリーズものとして ・総論的な内容(薬全般について)と ・各論的な内容(抗うつ薬、抗精神病薬などのそれぞれの薬)についての解説をしていくので、ご興味あるものをぜひどうぞ。

 

 ①精神科の薬は、脳という臓器に効く薬。

精神科で出る薬は、脳という臓器に作用する薬を使います。

 食物を受け止める胃、呼吸をする肺、血液を循環させる心臓と同じように、脳は私たちが考え、行動するために使われる臓器の一つです

 お腹が痛い時に、動きを和らげる薬を出すのは、それが続くとより悪い状態になるからです。同じように、不安が強い、鬱で気分を持ち上げられないという脳の異常が出た時に、薬を使ってそれを調整しないと、もっと生活が大変になることがあるので、お薬を飲みます。

 お薬が全く必要がないタイミングでは、医師も普通はお薬を出しません。たとえば、軽いうつ状態だと、最近では薬を使わずに運動を推奨しているガイドラインもあります。つまり、お薬が出ているということは、それを飲んだ方が早く調子が戻り、また状態の悪化を防げるという可能性があるため処方されているのです。

 ②薬が効くのには時間がかかる

脳はいろんな薬や成分が入ってきにくいようにバリアを貼っているので、お薬が届くまでに時間がかかります。

 うつのお薬、不安のお薬、睡眠のお薬などでも、効いてきて「あ、変化してきたな」と思うには時間がかかることが多いです(2週間〜1ヶ月ほど) 早期に効果がないからと言って、辞めてしまうと勿体無いことがありますので、根気強く飲んでみましょう。

 一方で、素早く効く薬もあります。とても強い症状が出た時に、一時凌ぎのために使う薬です。多くは頓用(しんどい時だけ使う)として出されますが、それを飲む回数が増えてきている、ということであれば、ベースラインの毎日のお薬を増やすなど、調整してもらう必要が出てくるでしょう。

③副作用について

副作用は起きることが多いです。よくあるのは、眠気、吐き気、体の重たさ、下痢便秘などでしょうか。

 先ほど述べたように、脳にはバリアが貼ってあるため、成分が浸透するまでに時間がかかります。一方で、薬は腸を通って、血液に入ってから脳に到達するわけですが、その途中でいろんな作用を起こすことがあるわけです。

 たとえば、うつのお薬は、脳のセロトニンという成分の調整をするわけですが、このセロトニンは胃にも作用して、時に食欲不振や吐き気を出すことがあります。

 気になる副作用があれば、先生に伝えて、副作用止めをもらいましょう。だいたいこれも2-3週間で治ってくることが多いです。

 ④依存について

依存が不安で、ということをおっしゃる方も多いです。昨今の薬は、依存性を極力減らすように作られています。そのため、逆に「ゆっくりとしか効かない」ことが多いのです。すぐに効く薬は、基本的にすぐに薬が抜けていきやすいため、この抜けるタイミングで「しんどい!薬が欲しい!」=依存となりやすいわけです。昨今の薬はすぐに辞めても強い症状が出ないようにしてはありますが、止める時にもゆっくりと辞めた方が、体調を壊すことは少ないので、先生の指導に沿って減らしましょう。

 ⑤薬の辞め方について

症状が治った、と思っても、それは薬で治っていることも多いわけです。ストレスや、不安の原因は、自分の対応の仕方、あるいは環境の捉え方にもよるわけなので、症状が治りつつも、根本解決をする間、お薬を飲み続けることが推奨されます。また、減らす時もゆっくりと減らしていく方が、再発を起こしにくいというデータがあります。それぞれの薬に特徴があるので、ちゃんと主治医の先生と辞め方の相談をしながら、指導に沿って下さいね。

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