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マインドフルネスに学ぶ、生き方のコツ ⑤ 無闇に努力しない

too much effort

マインドフルネスに学ぶシリーズ、5番目まで来ました。今回は⑤無闇に努力しない という点について記載します。

努力することは大切だ、それはそうです。でも、「むやみやたらに」「がむしゃらに」やりすぎることは、問題から目を背けたり、思った通りの方向に進まない結果になってしまったりすることもしばしばです。学んでいきましょう。

目次

無闇に努力しないこと

 human being という言葉を人間と訳しますが、being= 存在する です。私たちはhuman doingだったり、human achieving(達成する)ではないわけです。私たちは、人間としては、何かをするために、あるいは何かを達成するために生きているのではありません。人間はただ、「存在している」というのが根本にあります。

 しかし、社会生活では、まるで何かを常に達成すべく努力しないと、生きていけないようにすら感じます。瞑想のコースに参加するのも、仕事をするのも、運動をするのも、家庭を持つのも、あなたにとっては、「何かを達成する」「何かを手に入れるためのもの」かもしれません。でも、そういう思考、指向性を持ちすぎれば、「〜を達成するためには、これは必要、不必要」といった評価につながってしまいます。そして、不必要だと切り捨てたものから、気づいたり学んだりする可能性を捨ててしまいます。

 また、到達したいところに達するために、手に入れたいものを手に入れるために、私たちは時に「時間」を必要ともします。体重を10kg痩せさせるためには、週に1キロ減らせる程度の食事制限や運動を、10倍したら、1週間で10kg減らせるでしょうか?無理ですし、10kg痩せても他のものを失ってしまいますね。無闇な努力とは、こういうことです。「私たち人間という生物が存在する中で、生物的なリズムや、心、体のタイミングというものがある。それを無視して、必要以上にスピーディに目標に達しようとすると、バランスが崩れてしまう」ということです。週1キロ落とせるなら、それを10週間地道に続けることで10kg落とせる可能性が高いわけです。焦って何か行動を変えたり、無駄だと手放したりすることが、より状況を悪くしてしまいます。

 物事を達成するには、なんでも地道な努力が必要です。地道な努力の過程には、必ず「変化が訪れない」「うまく行かない感じがする」タイミングがあります。しかし、そこでただただ無意味に「練習量を増やしたり」「習慣をコロコロ変えたり」「地道な努力なんて無意味だと手放したり」しないことが大切です。気付きの一部として受け入れてあげ、「あ、変化が訪れない気がしていて、気持ちが少しモヤモヤしているな」と理解してあげます。「時間がかかるものかもしれない」「どこかでブレイクスルーが見つかるかもしれない」そう思いながら、淡々と地道な努力を続けます。

 この文章を読んでくれている人は、人生の全てにおいて充実して、満ち満ちている、と言うよりは、何か苦しみや心の引っ掛かりを感じていて、それをどうにかしたい、と思っている人の方が多いと思います。それをどうにかしたい、という時に、急ぎ焦り、状態を悪くしてしまうことはないでしょうか。淡々と、自分を信じ、評価を手放して、勉強、生活、仕事をしていくことも大切です。これは問題を無視するわけではありません。問題の存在に気づき、それを見つめつつも、今まで通り淡々と行うことで、どこかで突破口が見えてくるのです。どこかで変化の糸口が見つかるのです。多分、言語化されないレベルで、脳や体がその状況を処理し、変化させるための調整をしていることがあります。急いではいけません。

(PS 一個だけ急がなきゃいけない時があります。それは「あきらかな危険が目の前にある時」です。明日仕事に行ったら自分は体が潰れてしまうかもしれない、という時は仕事場を離れましょう。1時間後にあの人にあったらまた自分は心が病んでしまう、そういう時は逃げることが大切です。攻撃を受ける、強い痛みを感じる、そういう時は逃げる努力をしましょう。これは多少は無茶をした方がいい時もあります。なんとしてでも逃げることで、なんとか命を繋げる、ということもあります。

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